現代の予防歯科最前線の考え方では,ブラッシングすることは,これまでの単に汚れを落とすといった概念から,歯の表面のぬるぬる=バイオフィルムを落としてゆく方向に変わってきております.バイオフィルムとは,おそうじを怠ったとき台所の三角コーナーの後にできるあのヌルヌルです.ばい菌も生活がかかっているのでシャワーぐらいで流されてしまうわけにはいきません.ヌルヌルのバイオフィルムをつくって抵抗します.このバイオフィルム実は驚くほど強靭なバリヤーで,殺菌剤も抗生物質ですらも進入できません.歯ブラシで物理的に落とすしか手だてがありません. 食べたら磨く習慣をつけましょう.食後歯についた食べかすは,時間が経つとバイオフィルムに変化してしまいます.バイオフィルムはべたべたと粘着性があり,ひとたび歯にくっつくと内部では細菌の増殖がおきて成熟してゆくため,歯の表面のエナメル質はどんどん脱灰(歯の結晶であるアパタイトからカルシウムが出ていってやわらかくなってしまう)してしまいます. 上の写真からもわかるとおり,歯ならびが悪くでこぼこした個所にバイオフィルムはたくさん溜まりやすいのです.磨き残しの癖のない正しいブラッシング法を身に付けてください.逆に,歯には研磨効果というものがあって,いちどぴかぴかに磨いた後は,バイオフィルムがつきにくくなります. アメリカ矯正歯科医会=AAO公認の当予防歯科専属衛生士といっしょに 毎食後の歯磨きが原則ですが,外食などをしてすぐには磨けないときもあるでしょう.でも帰宅後はなるべく早く,いつもより念入りに歯ブラシしてください. 辻 直子予防歯科の理念(Idee)で表明しているとおり,当院では一本一本の歯を同じ大きさのダイヤモンド以上に価値のあるものとしてとらえて診療にあたっております.上アゴの一番前の歯=中切歯ほどの大きさだと約6カラット=時価約¥10,000,000に相当します.もし家宝のお皿が一枚¥10,000,000の価値があったとしたら,大切にしない方はいないと思います.ところが残念ながら我が国においては,それが歯だと価値を知らされていないせいなのか,健康保険をもっていけばただ同然に治るからいいと思ってか・・・.お金では買うことのできない命の一部であるはずの歯がウェッジウッドなどの高級食器以下の価値としか思われていないようです.朝ご飯の目玉焼きの黄身がついたまま,洗いもせずにお昼ご飯のスパゲッティをもり,ケチャップがついたそのまま夜御飯を盛りつける人など絶対いないはずなのに・・・歯は磨かずとも平気? 朝ご飯の卵の黄身がついたまま洗いもせずに,お昼に食べたケチャップをつけ,歯ブラシもせずに夜ごはんのカレーライスをつけて,そのまま寝てしまう・・・.あり得ないことですよね!
必要なのは衛生観念と意識革命です!
大切な歯を失ったがために歩けなくなってしまった方,寝たきりになってしまった方,歯さえ磨きさえすればそんなことにはならないですんだのです. 当院では,各歯ごとに6点づつの(第二大臼歯まで全部ある人の場合で28x6=168個所)歯周ポケットプローブ測定をおこなっています.その結果からわかることは,ほとんどの方が,歯をドミノ板か麻雀のパイのように四角いものとしてとらえて磨いているということです.普通の歯ブラシだけでなく,一歯みがき用の房状のタンデックス歯ブラシなどを使って歯と歯の接する面をよく磨いてください.
また,歯と歯がお互いに接触している一点は歯ブラシではどうしても届きません.フロスやデントテープを使ってフロッシングしてください.
矯正歯科専門院・カマクラデントフェイシャルオーソピディクスのサイト=ムシ歯の一本もないひとたちあつまれ!!では.矯正歯科が終了してすばらしい歯並び・噛み合わせになって,しかもムシ歯や歯周病が一ヶ所もない30名の方を紹介しております.
予防歯科/鎌倉 dentfaco 予防歯科10の約束にもどるには
上の return のついたオウム貝のアイコンをクリックしてください.